気合に頼らないダイエット心理学

2020.01.14

※ 本記事の内容は更新日時点での情報です

「ダイエットをするぞ!」と決意しておこなうも、少し時間が経つとやる気が起きなくなって諦めてしまうといった経験をされた方は多いのでは?

私は年間1,000人以上のダイエット指導をしてきましたが、これまで指導してきた人でも、モチベーションが高くても結局ダイエットに失敗してしまったという方が多くいました。

そのため、今回は「なぜモチベーションがあるのにダイエットに失敗するのか」を心理学の側面から紐解きつつ、「どうすればダイエットを成功させやすくなるのか」を解説します。

闇雲にダイエットを始めるよりも、心の動きを知ることで、ダイエットを進めやすくなりますよ。

<じゅん☆幸せに痩せるマガジン・プロフィール>

ダイエット指導者。「Twitter #じゅんのズボラ飯」 にてダイエットレシピを紹介したり、心理学を利用した無理なくダイエットを成功させるコツを紹介しています。

「いかに頑張らずに痩せるか」がモットーです。
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1. モチベーションだけでダイエットが成功しない理由

ダイエットを始めようとするときはやる気で満ち溢れている人は多いと思います。

しかし、このような人ほど失敗しやすいです。

ここではモチベーションだけではダイエットに成功しない原因について解説します。

 

(1) ダイエットを短期的なイベントと捉えてしまう

「2カ月で10キロ痩せる」といった一定期間での目標を立てて、ダイエットに臨む方は多いと思います。

目標を立てること自体は悪くないのですが、ダイエットを「短期集中型のイベント」と捉えるのはおすすめしません。

なぜなら、ダイエットを「一時期のイベント」にすると、目標が達成できないことで挫折してしまったり、達成できても継続できずにリバウンドしてしまうことも多いからです。

ダイエットはイベントではなく「日常的に継続するライフスタイル」と、まず思考を変えましょう。

ダイエットは食生活も重要なので「一定期間何も食べないで我慢する」のではなく、食生活を根本から変えることが大切です。

 

また「ダイエット成功」の定義も考え直しましょう。

例えば、ダイエットの成功を「2カ月後に10キロ減」とすると、目標達成に向けて「2カ月後」という期限で逆算して「今は食べない」と体重の数値だけにとらわれた行動になってしまいます。

もしダイエットの目的が「結婚式がある」「コンクールがある」「水着を着る」などでベストなプロポーションを実現したいのであれば、イベント的なダイエットでも良いと思います。

しかし、その後も理想の体型を維持したいのであれば、やはり短期間のダイエットはおすすめしません。

出典: 【Twitter】じゅん☆幸せに痩せるマガジン

#1. 意思に反して、脳は極端な変化を嫌うもの

脳科学の観点で言えば、人間は極端な変化を嫌う生き物です。

人の意思としては「変化したい」「変わり続けたい」「刺激が欲しい」という方はたくさんいると思います。

しかし、大きな変化は時として生命を脅かすため、急激に「食べない」といった荒療治をしても、体が対応できないんです。

不安やストレスがなく、落ち着いていられる場所であるコンフォートゾーンからの急激な変化があると、脳は「生命が危ういんじゃないか」というシグナルを受け取ってしまうわけですね。

だから徐々に変えていく、体を慣らしていくというほうが人間の脳に適応するんです。

緩やかに食生活を変化させて定着させることが、理にかなっているんですね。

 

(2) モチベーションは置かれる状況によって左右されてしまう

「モテたい」「おしゃれをしたい」というようなモチベーションで成功できる方も、なかにはいらっしゃいますが、こうしたモチベーションに頼ることは時としてダイエットの妨げになってしまいます。

なぜならモチベーションは置かれる状況に左右されるから。

私たちは、置かれている状況下で常に自分で判断をしています。普段は適応的に判断していますが、強いストレスを受けるといつもの判断ができなくなることがあります。これがモチベーションに影響する可能性もあるんです。

そこに頼ってしまうダイエットは破綻してしまうかもしれません。安定性がなくギャンブル性の高いダイエットだなと自分では感じています。

 

#1.「習慣」にすることは、モチベーションに頼るよりも成果が出やすいことも

モチベーションに頼らず着実に成果を出すためには、ダイエットを長期的な日常の習慣にしてしまうことです。

人間の行動の大半は、実は無意識に行っていて、それに対する解釈という形で、行動や判断等がともないます。

日常のルーティンにしてしまえば、気分が落ち込んでいても行動しやすくなるでしょう。

 

モチベーションを保つダイエットで成功される方もいらっしゃいますが、やはり感情のマネジメントが相当必要。

僕に相談に来られる方は、モチベーションを保つダイエット方法で挫折してしまった方が多くいました。ダイエットを習慣にすることで、成功された方も多く「人を選ばない」「誰でも成果につながる」方法になっています。

 

2. ダイエットは、意志力ではなく、行動として定着させよう

ダイエットで挫折しやすい方には「習慣化」「継続」といっても「何を習慣にして続けられるのかわからない」という声もいただきます。

着実に習慣にするためのポイントは2つあって、
「小さな行動を高頻度で繰り返すこと」と「誰でもできる簡単なことから始めること」。

人間の脳は変化を嫌うのと同様に、不慣れなことへの心理的ハードルがすごく高いんです。

 

僕も以前はふっくらとした体格で何度もダイエットに挫折しました。

「どんなときに挫折して食べてしまうのか」といったパターンを分析して、自分が誘惑に負けやすいシチュエーションに気づいて、それを避けるように行動しました。

人それぞれ「誘惑に負ける」「暴飲暴食をしてしまう」「挫折する」タイミングは異なるので、ぜひご自身を振り返ることもおすすめしますね。

 

いろんな人を見てきて、イベントのような短期的なダイエットで、結末としてハッピーな人はあまりいないですね。

挫折して痩せられなかったり、一旦は成功してもリバウンドしてしまったり。無理な食事制限を続けて摂食障害になってしまったり。

痩せることができても幸せになれないのは、やはり残念なことだと思います。

ハッピーになるダイエットはやはり「毎日無理なく続ける習慣」なので、ぜひ多くの人に知っていただきたいです。

出典: 【Twitter】じゅん☆幸せに痩せるマガジン

(1) あなたが痩せられないのは気合・意志力が足りないからではない

例えば「腹筋30回」だとすぐに挫折してしまいそうですが、毎日「ベッドで腹筋1回」「朝スクワット1回」だと、どんなに運動の習慣がない方でも続けられそうですよね。

1回なら脳も徐々に慣れていきそうですね。

「最低1回」というルールで続けると「1回やったなら」と次第に2回3回やるようになっていきます。

最初から高い目標を掲げなくても、慣れてきたタイミングで目標を設定し直すこともできます。

例えば、ダイエットする上で「よく噛んでゆっくり食べる」のはとても大事ですが、何十年も無意識で早食いしていた方が、よく噛むことを習慣化することは、簡単そうでとても難しいんです。

こうした場合も少しずつ改善すると良いでしょう。

実践された方から「食べる量が以前の3分の2になりました」「美味しく味わえるようになったので満足感があります」とダイエット成功の声も多くいただいています。

こういう話をすると専門トレーナーの方などから「腹筋1回なんて意味がない」という声もいただきますが、腹筋1回でボディメイクは確かにできません。この場合の目的は体を変えることではなくて、大事なのは「行動を定着させること」「その行動を習慣化させること」なんですよね。

腹筋30回自体の効果が薄くても「それを習慣にできた」という意義がとても大きいです。

腹筋30回ができるなら、ジムで効果的な筋トレメニューをこなすことに通じているので。結果は後からついて来るんですよ。

ジム通いができなくて挫折する方は、家でゴロゴロする習慣のほうが、ジムに行くよりも物理的・精神的に負担でないからです。

ジムが自宅から近く物理的距離はそんなにない場合でも、「ソファでゴロゴロ」と「ジムで鍛える」のハードルは、全然高さが違います。

いきなり「ジムで筋トレ」を目標にするんじゃなくて「ソファから立ち上がる」「散歩でも買い物でもいいから外にでる」という「これなら自分にもできる」目標から始めることが継続のコツです。

ダイエットは先に結果を求める方が多いですよね。誰だって早く痩せたいので当たり前だとは思います。

だからといって「いつまでに何キロ痩せたい」だと無理なことをしなければならないし継続できなくなります。

まずは結果に振り回されないで、習慣を定着させられるように思考を変えることを、適切なダイエットとしておすすめします。

 

3. まとめ

急激なダイエットは体に負担がかかるだけではなく、失敗する可能性もおおいにあります。すぐに痩せたいと思う気持ちももちろんわかるのですが、どうせ痩せるなら長期的に痩せ続けられる方がハッピーじゃないでしょうか?

そのため、まずはダイエットを習慣化することから始めてみませんか。

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