朝食は「食べない」方が太る。原因は体内時計の異常にあった:研究結果

2019.11.26

※ 本記事の内容は更新日時点での情報です

突然ですが、今朝、朝食は食べましたか?厚生労働省の報告によると20代の4人に1人は、朝食を抜いているそうです(厚生労働省の平成27年国民健康・栄養調査より)。

日本に限らず、アメリカやヨーロッパでも多くの若者が、朝食を抜いている状況です。 不規則な食生活は不健康と考えられ、朝食を抜くと、肥満や、生活習慣病を引き起こす原因であることが長らく報告されています。

これらのことから、「朝食を抜くと太る」というイメージを持っている方、逆に「朝食を抜いても太らない」と唱える方もみなさんの周りにいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、朝食を抜くことで太るメカニズムは解明されておらず、朝食をとるべきか、抜いてもいいのか、論争は続いていました。

今回、名古屋大学大学院生命農学研究科小田裕昭准教授の研究グループの報告によると、朝食を抜くと太ることが判明し、さらに太るメカニズムが解明されたと発表がありました。朝食を抜くことは体内時計を狂わせ、狂った体内時計は体脂肪を増加させる。また、活動する時間が短くなることで身体のエネルギー消費が減り、結果的に太るというのです。


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朝食を抜くことが体内時計を狂わせる

実験で明らかになったのは、朝食を抜くことで体重増加したのは、体内時計(肝臓時計・体温時計)の異常によるものであるというメカニズムでした。

実験動物としてラットに、活動期のみ食餌を与える対照群(A群)と、4時間遅らせて食べ始める朝食欠食群(B群)を設け、高脂肪食を二週間与えました。人にあてはめると、朝8時に朝食を食べる人(A群)と、昼の12時に最初の食事をとった人(B群)にあたります。
実験の結果、食餌摂取量は同じでも、朝食を抜いたB群のラットは体脂肪が増加し、体重の増加が確認されました。同時に、体内時計に異常が生じている(肝臓の時計遺伝子や脂質合成系の遺伝子の発現リズムがおよそ4時間遅れていた)ことが確認されたのです。

異常をきたした体内時計は日中のエネルギー消費を抑える

また体温は通常活動期に上がりますが、朝食を抜いたB群では食事を食べ始めるまで上がらなかったといいます。そのうえ、食事中にもかかわらず体温の低下が始まってしまいました。そのため朝食を抜いたB群は、朝食を食べたA群に比べて体温の上昇している時間が短くなってしまったのです。
これにより朝食をとらないと、肝臓時計のズレや体温時計などの体内時計の異常によって活動期間が短くなり、エネルギーをあまり消費しないため、体重増加につながったと明らかになったのです。

24時間活動できる現代だからこそ規則正しい生活を送ろう

文明の発達で24時間活動できる便利さと自由を手に入れましたが、不規則な生活により体内時計が狂ってしまうという副産物も手に入れてしまいました。

体内時計を整えることは、肥満や、メタボリックシンドローム、糖尿、冠動脈心疾患の予防につながる可能性があります。体内時計は日光など光にあたることで整えられると考えられてきましたが、朝食も重要な役割を担っていることが、動物実験の結果ではありますが、メカニズムが解明されたのは大変意義深いことです。

朝は何かと忙しいですが、週1日でも早めに起きて日光をあびながら軽くストレッチ、そして朝食をいただく、そんなヘルシーな日を設けてもいいかもしれません。ご自身の体調や体質に合わせて、賢く取り入れてみてはいかがでしょうか。

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