ベンチプレスの正しいやり方は?注意点を知ってケガなく効率的に鍛えよう

2019.08.29

※ 本記事の内容は更新日時点での情報です

「ベンチプレスをしてみたいけれど、やり方がわからない」
「下手にやろうとしてケガをしないか不安」

そうお悩みではないでしょうか。

ベンチプレスは特に初心者や、男性に比べて一般的に筋肉量の少ない女性の場合、難しく感じる方も多いのではないでしょうか。

しかしベンチプレスは正しいやり方で実践すれば、女性でも十分に効果的なトレーニングになりますよ。

この記事では初心者が無理なくベンチプレスをするための正しいやり方、適切な負荷と回数を決める手順、呼吸の方法やフォームの注意点、ベンチプレスのためのおすすめグッズ、女性がベンチプレスを実践するメリットについてお伝えします。

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1. 初心者が無理なくベンチプレスを行うための正しいやり方

ベンチプレスは特に初めての人にとってハードルが高いように感じるのではないでしょうか。

しかし、正しいやり方さえきちんと知っていれば、胸や腕の筋肉を効率的に鍛えられるトレーニングです。

ここでは初心者でもケガせず実践できるベンチプレスのやり方を紹介します。

(1) 初心者には大胸筋や三角筋を鍛えるノーマルベンチプレス

まず最初に覚えるべきなのが、一番オーソドックスなベンチプレスのやり方です。

このトレーニングでは、大胸筋や三角筋などを鍛える効果が期待できます。

具体的な手順は以下の通りです。

  • 平らなベンチに仰向けになって寝る
  • 肩甲骨を寄せるイメージで背中にアーチを作る
  • 手を肩幅の1.5倍くらいに開き、バーベルを握る
  • 下半身は地面につけ、リラックスした状態にする
  • バーベルをゆっくり胸の下におろす
  • 反動をつけず、勢いよく上に持ち上げる
  • 上まであげたら1秒キープする
  • 徐々に元に戻す
  • この動作を数回繰り返す

持ち上げた状態のとき、背中のアーチを崩さないように注意してください。

上げるときは勢いよく、下げるときにはゆっくりと、を意識するとよいでしょう。

適切な回数や持ち上げる重量は、トレーニングの目的や自分の持ち上げられる限界によって変わります。

ただし初めてのときや慣れない間は、一つ一つの動作を確認し、正しいフォームで上げることを優先しましょう。

重すぎる重量を上げてケガをしてしまっては元も子もありません。

(2) 広背筋を鍛えるのにおすすめ!ナローベンチプレス

ナローベンチプレスは通常のベンチプレスよりも、肩幅を狭めて持ち上げるベンチプレスです。

この方法では通常のベンチプレスと比べて、広背筋により強い負荷をかけられます。

もちろん大胸筋や三角筋なども鍛えられますよ。

具体的な手順は以下の通りです。

  • 平らなベンチに仰向けになって寝る
  • 肩甲骨を寄せるイメージで背中にアーチを作る
  • 手を肩幅より拳1つ分くらい内側の幅でバーベルを握る
  • 下半身は地面につけ、リラックスした状態にする
  • バーベルをゆっくり胸の下におろす
  • 反動をつけず、勢いよく上に持ち上げる
  • 上まであげたら1秒キープする
  • 徐々に元に戻す
  • この動作を数回繰り返す

ナローベンチプレスのやり方は、手の持つ位置以外は通常のベンチプレスと変わりません。

また持ち上げる重量は通常のベンチプレスより少し軽いものにしてください。

適切な回数や持ち上げる重量は、トレーニングの目的や自分の持ち上げられる限界によって変わります。

初めてのときや慣れない間は、一つ一つの動作を確認し、正しいフォームであげることを優先しましょう。

2. 適切な負荷と回数を決める手順

「ベンチプレスはどのくらいの回数やればよいのかわからない」
「とりあえず、上げられるものをあげればよいの?」

と考えている人もいるのではないでしょうか。

しかしベンチプレスで持ち上げる重量や回数は、そのトレーニングでの目的やあなたが持ち上げられる重量などによって最適なものが変わります。

この点を押さえることで、ベンチプレスの効率が高まり、より効率的なトレーニングができますよ。

ここでは、ベンチプレスでの負荷と回数を決める具体的な手順を紹介します。

(1) まずはRM換算表から適切な重量を調べよう

適切な重量を調べたい場合、まずは「RM換算表」というものを使って適切な重量と回数を知る必要があります。

RMとは、レペティション・マキシマム(repetition maximum)の頭文字を取ったもので、最大反復回数のことを指します。

1回上げるのが限界の重量を1RM、10回上げるのが限界であれば10RMというように表現されます。

特定の重量について、限界まで回数を上げた場合、そこから1RMの目安の重量を求められます。

この換算表について確認する場合には、こちらを確認してください。

上の段が限界まで上げられた回数、左がその時の重量(kg)です。

特定の重量に対してどのくらいの回数上げられるかわかれば、そのトレーニングの際に最適な重量と回数を求められますよ。

具体的には以下の計算式です。

最大挙上重量 = 使用重量 × {1 + (持ち上げた回数 ÷ 40)}
最適な重量 = 最大挙上重量 ÷ {1 + (持ち上げたい回数 ÷ 40)}

(2) 筋持久力を鍛えたい場合

筋持久力は、繰り返し持ち上げられる回数に関わる筋力です。

この筋持久力を上げたい場合は比較的負荷を軽くしてトレーニングを行います。

12〜15回くらいの回数持ち上げられる程度の重量に設定するのがおすすめです。

(3) 持ち上げられる最大重量を大きくしたい場合

持ち上げられる最大重量を効率的に上げたい場合には、高めの負荷をかける必要があります。

具体的には4〜5回くらいの回数持ち上げられる重量を設定しましょう。

ただし、重量が大きいほどケガをしてしまうリスクも高まり、フォームも崩れてしまいがちです。

正しいフォームをしっかりと意識して実践しましょう。

(4) 適度に鍛えて体をきれいに見せたい場合

適度に鍛えて体をきれいに見せたい場合には、6〜10回程度上げられる負荷でトレーニングを行いましょう。

ただし、トレーニングを続けることでだんだん無理なく上げられるようになることもあります。

その場合には、重量を徐々に増やしていかなければ筋肉を大きくすることはできません。

「そこまでがっしり鍛えて、筋肉を大きくしたくない」という方も当然いると思いますが、ボディビルダーのようになるには非常に長い年月をかけるものです。

このくらいの回数設定であれば、「筋肉が大きくなりすぎないか」と不安に感じる必要はありません。

(5) 平均から目標を設定するのもおすすめ

「どのくらいまで上げられればよいか、初めてだからピンとこない」という方もいるのではないでしょうか。

そのような場合には、ベンチプレスで上げられる平均重量から求めるのがおすすめです。

男性の場合には約40kg、女性の場合には約20kgが平均だと言われています。

ただし自分の体重によって、筋肉量も変化するため、あまり細かく考えるのではなく、ある程度の目安だと考えるとよいのではないでしょうか。

(6) むやみに回数だけ増やすのは効果が薄い

「ベンチプレスで100回くらい連続で上げたい」と考える人もいるかもしれません。

しかし筋肉を増やしたいのであれば、回数をむやみに増やしても効果はほとんど期待できません。

負荷が十分にかかっていないからです。

きちんとトレーニングで筋力を増やし、筋肉を大きくしたいのであれば、10回くらいで「これ以上上げられない」となる重量でトレーニングする方が効率が高いと言えますよ。

(6) 正しいフォームを身に着けるまでは無理をしない

「できるだけ効率的に鍛えたいから、限界ギリギリの重量で上げたい」という方もいると思います。

その心意気はとてもよいですが、最初のうちはその気持ちを少し抑えて軽めの重量で行いましょう。

その理由は10回で限界を迎える重量を本格的にやろうとするのは、始めたばかりの人にとってはかなりの重量になるからです。

重量が大きければその分ケガのリスクが高まりますし、辛い重量になるほどフォームが崩れてしまいがちです。

無理に大きな重量で始めようとしてケガをしてしまえば元も子もないですよね。

ある程度回数をこなし、慣れてくるまではあまり無理せず正しいフォームを身につけることに集中しましょう。

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3. ベンチプレス中は意識して呼吸しましょう

ベンチプレスに限らず、トレーニングの時には意識して呼吸することがとても大切です。

特にベンチプレスはかなり力んでしまうことで、呼吸を止めてしまいがちです。

しかし呼吸を止めると血圧が上がり体への負荷が大きくなりますので、意識して呼吸をするようにしましょう。

呼吸するタイミングは、力を入れるときに吐き出し、力を緩めるときに吸うようにしましょう。

4. 初心者がケガしないためのフォームの注意点

ベンチプレスは正しいやり方で実践しなければ、効果が十分に発揮されず、ケガにつながる可能性があります。

ケガをせずに、しっかりと負荷をかけるためには何に注意すべきかお伝えします。

(1) 親指をバーから外さないようにする

ベンチプレスをするときには親指をしっかりバーに回して握るようにしましょう。

ベンチプレスのような重いものを持つ場合、親指が回っていないとバーを落とし、ケガにつながる可能性があります。

(2) 手首は肘の真下に来るようにする

手首は肘の真下に来るようにしましょう。

また通常のベンチプレスであれば、肩幅の1.5倍くらいにしておくのが正しいフォームです。

手をそれ以上に広げると肩に負担がかかるため、肩の故障に繋がります。

(3) 反動をつけない

ベンチプレスをする場合には、反動をつけずに行いましょう。

反動をつけることをチーティングといい、反動をつけることで負荷を十分にかけられなくなります。

下げたときの反動を使って上げてしまうことがよくありますが、一つ一つの動作で一度静止し、反動をつけないように意識しましょう。

(4) 背中でしっかりとブリッジを作る

ベンチプレスを実践するときには、背中でしっかりとブリッジを作ることが大切です。

背中でブリッジを作るには肩甲骨を引き寄せ少しだけ下げることがポイント。

こうすることで、肩甲骨と肩甲骨の間にくぼみができます。

こうなっていれば安定してベンチプレスを実践できますよ。

(5) 足はしっかりと固定する

ベンチプレスを行うときには、足の裏をかかとまでしっかりと地面につけ、固定しておきましょう。

足が浮いた状態では上半身を固定できず持ち上げるときに不安定になってしまいます。

不安定になることで、バーの動きが安定せず余分な負荷をかけてしまいケガをする可能性も。

このようなケガを防ぐためにも、足は少し開き、両足を地面にしっかりとつけた状態で始めましょう。

(6) バーを下ろす位置を正しく

バーを下ろす位置もケガを防ぐために意識すべきポイントです。

バーを下ろす正しい位置は、前腕とベンチがしっかりと垂直になるような位置を意識しましょう。

これが頭の方に寄っている場合、または足の方に寄っている場合には、肩に負担がかかり肩の故障に繋がります。

とはいえ、慣れないうちは自分の腕の位置を把握できないことも少なくありません。

慣れないうちはカメラで写真を撮ってもらい、しっかりと垂直にできているか、確認しましょう。

(7) 難しい場合は腕立て伏せも効果あり

「普段筋トレしていないけれど、ベンチプレスに挑戦したい」
「ベンチプレスをやろうとしたけれど、バーも上げられなかった」

ベンチプレスのバーはそれだけで20kgあるので、それだけでもなかなかの重さがあり、それさえ上げられないケースも当然あります。

そのような場合には、無理にベンチプレスを実践する必要はなく、まずは腕立て伏せから始めましょう。

腕立て伏せは、正しいフォームで実践すれば体重の6割くらいの負荷をかけながらトレーニングできると言われています。

体重の6割だと体重50kgであれば約30kgの負担をかけられますよね。

無理にベンチプレスをやろうとするよりは腕立て伏せで体を作ってからでも遅くはありません。

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5. ベンチプレスをするのにおすすめのグッズはある?

ベンチプレスは重い重量を使う分、大きな負荷をかけられるトレーニングです。

中にはグッズを使うことで、ケガの防止やトレーニング効果の向上が期待できるものもあります。

ここではベンチプレスをするときにあると便利なグッズについて紹介します。

(1) 手首を補助するリストラップ

ベンチプレスをするときにおすすめなのがリストラップです。

手の甲を覆うように巻くことで、手首が曲がりすぎるのを抑え手首の負担を分散させられます。

おすすめなのが、ゴールドジムのリストラップです。

2,000円程度と安価で購入することができます。

このリストラップを使い手首を固定し、手首を痛めるのを防ぎましょう。

(2) 腰を支えるトレーニングベルト

トレーニングベルトはベンチプレス・スクワット・デッドリフトなどのトレーニングで使われる道具です。

トレーニングベルトは腰に巻くことで腰への負担を軽減し、腹圧を高める効果があります。

腹圧を高めることで効率的にパワーを伝えられ、パフォーマンスの向上効果も期待できます。

おすすめなのが、Schiek(シーク)のリフティングベルトです。

体にフィットするよう形状に工夫があり、締め付けも自由に調整できます。

価格は8,000円程度となっています。

6. まとめ

この記事では初心者が無理なくベンチプレスをするための正しいやり方、適切な負荷と回数を決める手順、呼吸の方法やフォームの注意点、ベンチプレスのためのおすすめグッズについてお伝えしました。

ベンチプレスは、間違った方法でやるとケガをしてしまうのは確かですが、正しいやり方さえ身につければ効率よく負荷をかけられ、筋肉を鍛えられます。

まずはこの記事を参考にケガなく効率的に鍛えられるやり方を身につけることから始めてみてください。

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