体重も食事も、これひとつで
2019.10.10
※ 本記事の内容は更新日時点での情報です
目次
「脂肪を減らし過ぎると危険なの?」
「どれくらい制限すればいいの?」
メリハリのある体づくりは、いかに脂肪を減らしながら筋肉をつけるかがポイントになります。
運動で脂肪を燃焼しても、食事で脂質を摂り過ぎると意味がありません。
ここでは、あまり知られていない脂質の役割や、太りにくい脂質の摂取方法を紹介します。
美と健康に欠かせない栄養分なので、脂質のイメージがガラリと変わるかもしれません!
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体に必要な栄養はたくさんありますが、脂肪もそのうちのひとつです。
しかし、脂質の主成分はダイエットの天敵である中性脂肪であるため、積極的に摂りたいと思う人は少ないかもしれません。
まずは脂質の役割を知って、脂質の良いところをダイエットに生かしましょう。
脂質は「脂質・糖質・たんぱく質」のエネルギー産生栄養素のひとつです。
脂質は糖質やたんぱく質に比べ、1gあたりのエネルギー量が多い傾向にあります。
脂質と脂肪を同じものと考える人もいますが、脂質はエネルギー源として使われたり、体の機能や生理作用を保つ栄養なんですよ
また、脂質には野菜や果物などに含まれる脂溶性ビタミンの吸収を助けるはたらきがあります。
脂質が不足すると、肌荒れの原因となるので注意しましょう。
ダイエットをしている人のなかには、脂質の摂取量を極端に減らす人もいます。
その理由のひとつは、脂質は摂りすぎると中性脂肪として体内に蓄えられるからです。
エネルギー産生栄養素はそれぞれ体の中で1gあたり、たんぱく質4kcal、脂質9kcal、炭水化物4kcalになります。
たんぱく質や炭水化物に比べてエネルギー量が多いため、脂質の摂取量には気をつける必要があります。
しかし、脂質は体の機能を維持する必要不可欠な栄養素です。
適度に脂質を摂るためにも、脂質の多い食材や、太りにくい脂質の種類を見極めるといいですよ。
脂質が多いとカロリー量も多くなる傾向にあります。
代表的な食材が肉類です。
部位によって脂質量が若干異なりますが、肉の種類に関わらず「ばら肉」は脂質量が多い傾向にあります。
とくに、牛バラ肉は脂質が高い部分にあたるので注意しましょう。
一般に脂質が多いとされているのは以下の食品です。
食品 | 成分量100gあたり(g) |
油類(植物油・動物脂類) | 100.0 |
肉類(牛うし、リブロース、脂身) | 86.7 |
油脂類(マーガリン類) | 83.1 |
種実類(ココナッツ) | 55.25 |
脂質の割合が低い食品でも、脂質を多く含む油を使った料理は脂質が多い食事となってしまいます。
たとえ肉よりエネルギー量が少ない食材でも、脂質の割合が高ければ、脂肪として蓄積されやすいので注意が必要です。
肉類に比べて、野菜や果物は脂質が圧倒的に少ない食材です。
しかし、脂質が少なくても、糖分が多い食材もあるため、脂質の割合だけで痩せやすい食材と言い切ることはできません。
例えば、脂質のみ比較した場合、いちごジャム100gあたりの脂質の割合と、レタス100gあたりの脂質の割合は同じくらいです。
また、料理方法によっては、結果的に脂質量が増えてしまう場合もあります。
脂質の摂取量をコントロールするときは、含まれる脂質の割合やカロリー量、脂質に含まれる脂肪酸に注意しましょう。
脂質にかかわらず、摂取量をオーバーしてしまうと総摂取カロリーが多くなり、太る原因になります。
脂質をコントロールするには、適度な摂取量を知り、食事にどう取り入れるかがポイントです。
ここからは、健康的なダイエットへの第一歩として、バランスよく脂質を摂るコツを紹介します。
脂質は、1日の総摂取カロリーの約20〜30%におさめるとよいとされています。
推奨される摂取カロリーは身体活動によって変わりますが、約1650〜2300kcalなので、脂質の摂取は25%で計算すると410〜575kcal程度となります。
例えば、1日の総摂取カロリーが約1800kcalにあたる人の場合、脂質の摂取は約450kcal以下におさえるといいですよ。
ジョギングや筋トレなど継続的な運動の習慣がある場合は、1日に推奨する総摂取カロリーは約2400kcalにあたり、1日あたり摂取する脂質は約480〜720kcalを目安にするとよいとされています。
脂肪量にすると、脂肪は1g=9kcalなので、たとえば500kcalの場合は脂肪約56g、600kcalの場合は脂肪約67gに相当します。
脂質の摂取量は減らせばいいという訳ではありません。
脂肪を多く含む食材は、たんぱく質の含有量が多い傾向にあるため、極端な低脂肪ダイエットは筋肉に必要なたんぱく質不足に繋がる可能性があります。
最低でも、1日の総摂取カロリーの約20%以上、30%以下を目安にしましょう。
脂質は、肉や乳製品に含まれる「動物性」とオリーブオイルやヤシ油に含まれる「植物性」があり、それぞれ「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」が含まれています。
どちらも体に必要な要素ですが、ダイエットの場合、植物や魚類に含まれる「不飽和脂肪酸」を多く含む、植物性の脂質を摂取するのがおすすめです。
不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールのはたらきを抑制し、代謝のはたらきを助けるといわれています。
不飽和脂肪酸を多く含む食品は、オリーブオイル・キャノーラオイルなどの植物性オイルをはじめ、アーモンドやアボカドが代表的です。
とくにオリーブオイルは、加熱しても酸化しにくい性質があるため、ドレッシングの他、炒め物や揚げ物にも安心して使用できます。
肉類に含まれる飽和脂肪酸も体に必要なエネルギー源になりますが、消化に時間がかかるため、脂肪として蓄積されやすいという特徴があります。
また、健康の維持という点では、人間の体内で合成できない「必須脂肪酸」の摂取も欠かせません。
必須脂肪酸には、大豆油やコーン油が含むn-6系脂肪酸、魚介類に多く含まれるn-3系脂肪酸があります。
健康的にダイエットに取り組みたい方は、これらの脂質をバランスよく取り入れてみてくださいね。
脂質はエネルギー量が多高い栄養素なので、どうしても食事に取り入れづらいと思う人も少なくありません。
普段の食事で油が摂りづらい方は、スプーン1杯のオリーブオイルを取り入れることを習慣にしても良いでしょう。
スプーン大匙1のオリーブオイルには、脂肪約12g(約110kcal)が含まれています。
成人女性の脂質の摂取量は、身体的活動量によるエネルギーで変わりますが、約45〜約65g(約410〜約575kcal)です。
しかし、ダイエット中はささ身や野菜中心のメニューで脂質不足になりやすいため、オリーブオイルは適度な脂肪の摂取に最適な食品といえます。
また、継続的に運動を取り入れている場合は、エネルギー源となる脂質の需要が高まります。
サラダやスープで手軽に摂取できるオリーブオイルは、比較的に総摂取エネルギーのコントロールがしやすく、ダイエット中の方におすすめです。
1日の脂質量を制限する「脂質制限ダイエット」は、体にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。
脂質は三大栄養素のひとつともいわれるほど、体にとって貴重なエネルギー源だからです。
では、脂質制限ダイエットにはどのような危険性がともなうのでしょうか。
脂質不足により、体に生じる影響を紹介します。
脂質の摂取量が極端に不足すると、エネルギー切れになり、体が疲れやすくなったり、体の抵抗力が低下したりする可能性があります。
脂質には、ホルモンや細胞膜、皮下脂肪として臓器を保護する役割もあります。
脂質不足になると、これらの機能が正常にはたらかなくなる可能性があるのです。
また、脂質が小腸で吸収される際、ビタミンの吸収を補助するはたらきがあるといわれています。
脂質不足の状態だと、脂溶性ビタミンがうまく吸収されず、ビタミン欠乏になるリスクが高まるのです 。
太る原因のひとつが脂肪の過剰摂取です。
とくに動物性脂肪に多い飽和脂肪酸は、血中の中性脂肪やコレステロールを増加させる傾向にあります。
脂質の摂り過ぎは太るだけでもなく、動脈硬化や脂質異常症などの生活習慣病の原因になるのです。
極端な脂質制限や過剰な脂質摂取は、健康へのリスクを高めます。
食事の栄養バランスに注意しながら、適度な脂質を摂取するように心がけましょう。
「糖質」や「脂質」は、過剰に摂取すると太るといわれています。
ダイエットをしている人の中には、「どちらが太りやすいのか」が気になる人もいますよね。
さまざまな要因に左右されるため、一概に言い切ることはできませんが、脂肪を減らすにはお菓子類の糖質の摂り過ぎに注意しながら、質の良い脂質を摂ることを意識すべきです。
脂質は、動脈硬化を防ぐ作用もある不飽和脂肪酸を摂取しましょう。
適度な脂質とたんぱく質の摂取に加え、筋トレなどの運動を合わせると、体の機能を維持しながら脂肪を燃やすことができます。
脂質を多く摂ればいいというわけではありませんが、健康的に痩せるには、3つのエネルギー生産栄養素をバランスよく摂り、体の機能を維持することが必要といえるでしょう。
脂質は正しく摂取量を守れば、太るリスクもありません。
また、脂質のなかでも、植物性の不飽和脂肪酸や、アジやサバに含まれるオメガ3脂肪酸は健康的な食事をサポートしてくれます。
脂質の良い効果を利用して、健康的な食事と運動を両立させましょう!
※このページに掲載されている記事、写真、図表などの無断転載を禁じます。なお、掲載している情報は記事執筆時点(2019年9月15日)のものです。また、画像はイメージです。
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