歩数から消費カロリーを計算する方法と歩き方4つのポイント

2019.10.10

※ 本記事の内容は更新日時点での情報です

健康維持やダイエットの一環としてウォーキングを始め、歩数計をつけて歩いてみたけれど「どれくらいカロリー消費ができているんだろう?」と考えたことはありませんか?
歩数計を使えば、カウントした歩数から消費カロリーを知ることもできるんです。
ちょっとした計算をするだけなので、難しく考えることはありません。
この記事では、歩数から消費カロリーを計算する方法や目安やおすすめの歩き方をご紹介します。

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1. 歩数から求める消費カロリーは?計算式と目安

歩数計には歩数をカウントする機能がついていますが、歩数だけで消費カロリーを知ることは困難です。
たとえば「今日は8000歩あるいた!」という日でも、実際にどれくらいのカロリーを消費したのかはわかりません。
しかし、このあとご紹介する方法を使えば、歩数あたりの消費カロリーを求めることができます。
計算する際には、1週間分ほど歩数を記録し平均を求めてからカロリー計算するとよいです。
求められる値は健康維持やダイエットの目安として利用してください。

(1) 計算式(METs法を用いる場合)

体重(㎏)×運動強度(METs)×時間数(時)×1.05=消費カロリー(kcal)

この計算式で計算します。

METsとは、運動強度を表す単位のことをいいます。
以下の表は歩行に関するMETsを簡単にまとめたものです。

METs 個別行動
2.0 散策、家の中を歩くなど、とてもゆっくり
3.0 犬の散歩
3.5 散歩/時速4.5〜5.1㎞
4.0 通勤、通学、ベビーカーを押しながら歩く、こどもと一緒に歩く
4.3 運動目的で歩く/時速5.6㎞
5.0 とても速いペースで歩く

※参考:国立健康・栄養研究所 改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」P39-P41

 

METsを用いる計算には「歩いた時間」が必要になるので、「距離÷速さ」の公式で歩数から距離をあらかじめ計算しておきましょう。

  • 運動目的で歩いたと仮定してMETs表を参考に時速5.6㎞
  • 5,000歩を歩幅70㎝で歩くと3.5㎞

2つの仮定で計算をしてみると以下のようになります。

3.5(㎞)÷5.6(㎞/時)=0.625時間(約38分)

よって、METsを用いて消費カロリーを計算する際に使用する時間は0.625時間とわかります。
例:30歳女性 身長160㎝ 体重50㎏ 歩幅70㎝ 歩数10,000歩の場合
では、実際に計算してみましょう。METsは運動目的で歩いたときの4.3を利用するものとします。

  • 10000(歩)×70(㎝)÷100000=7(km)
  • 7(㎞)÷5.6(㎞/時)=1.25時間(75分)
  • 50(㎏)×4.3(METs)×1.25時間×1.05=約282kcal

よって、消費カロリーは約282kcalとなります。
計算手順が多いため面倒かもしれませんが、より詳細な計算しているため目安にしやすいのではないでしょうか。

2. 効果的にカロリーを消費する歩数は?

厚生労働省では、高血圧など生活習慣病の予防や健康維持増進のため「1日1万歩」を推奨していて、1日に300kcal(週2,000kcal)以上のエネルギー消費するために必要な歩数が1万歩としています。
ウォーキングを始めたばかりで、いきなり1万歩あるくのはハードルが高いかもしれません。
まずは、女性は8300歩を目標として、徐々に歩数を増やして1万歩あるくことができるようになるとよいでしょう。
毎日、中程度の運動強度で歩くことを習慣づけるのを初めの目標にするのもよいかもしれません。

3. カロリー消費をより多くするためにおすすめの歩き方

闇雲に歩いて、ただ疲労を感じるだけではもったいないですよね。
より運動強度をあげて(METsアップ)カロリー消費すべく、歩き方も意識しましょう。
おすすめのポイントは4つです。

(1) よい姿勢で歩く

背筋を伸ばして、下を向かないで歩きましょう。
よい姿勢を確認したいときは、以下を試してみるとよいです。

  • 後頭部、背中、お尻、かかとを壁につけて立つ
  • かかとと膝はくっつけて、つま先はこぶしひとつ分くらいあけておく
  • 顎をひいて、視線はまっすぐに

20mくらい先をみながら歩くと、自然に下を向かずに歩くことができますし、よい姿勢を保つことができるのではないでしょうか。
よい姿勢をキープして歩くことで、消費カロリーも大きくなりますし歩き姿が美しくなることでしょう。

(2) 足運びを意識して歩く

普段の歩き方より、5㎝ほど前に足をつく意識で歩幅を大きくして歩きましょう。
足運びは、かかとから着地してつま先で軽く蹴り上げる方法がよいとされています。

  1. 膝を伸ばして歩幅を大きくし、かかとから着地
  2. 足裏中央外側⇒小指のつけ根⇒親指のつけ根へと重心を移動
  3. つま先で地面を軽く蹴り上げる

上記の動きを意識して歩いてみましょう。

(3) 肩甲骨、骨盤の動きを意識して歩く

歩くときの腕のふりは、大きくテンポよくふります。
肩の力を抜き、肩甲骨の動きを意識して、後ろに引くように動かします。
腕をふるというよりは、肩甲骨が内側へ入るようなイメージです。
腕のふりが小さいままだと、身体活動量が減り運動強度があがりません。

また、骨盤を意識して腰を回すような意識で歩幅を広げて歩くことで、股関節まわりの筋肉が動き運動効果がアップします。
腰周り(骨盤)への意識も忘れないように歩くとよいでしょう。

(4) 少し早めのスピードで歩く

歩き方への意識に加えて、歩くスピードにも目を向けてみましょう。
「キツイな」「つらいな」と感じない程度で、普段の歩き方よりもスピードをあげて歩きます。
それが自身に合った歩き方の目安となります。

4. ウォーキングには腕時計やアプリが便利

ウォーキングで歩数を計測するとしたら、歩数計をイメージしますよね。
歩数計はその名の通り、歩数をカウントするだけの機器です。
それでは物足りなくなったら、腕時計(ウェアラブル端末)やアプリを使ってみるのはいかがでしょうか。

(1) 腕時計(ウェアラブル端末)を使って計測

ウォーキングに使える腕時計(ウェアラブル端末)には、歩数や距離に加え、運動量(消費カロリーなど)の計測や心拍数を把握できる機能があります。
また、GPS機能で距離や速度も計測してくれて、ウォーキングの成果の確認や目標の設定がしやすくなっています。

(2) アプリを使って計測

スマートフォンのアプリでも腕時計と同じように使用できるものがあります。
無料で使用できるアプリもあれば、課金して(有料)で使用できるアプリもあるので、お気に入りのアプリを探してみてください。

例えば無料で利用できるFiNCアプリ。
歩数や消費カロリー、目標数値の設定、体重管理、睡眠時間の管理などができる優れものでです。

このサービスは、歩数や睡眠データを分析してAIがアドバイスしてくれたり、アプリのチャット機能を利用して、医師や栄養管理士などから専門的なアドバイスをもらったりできるサービスです。

歩数をカウントするだけでは、ウォーキングの成果を詳細に把握することは難しいですが、腕時計(ウェアラブル端末)やアプリを利用することで、より手軽に成果や目標の管理ができるようになりますね。

5. まとめ

歩数をカウントしておけば消費カロリーを知ることは可能です。
歩数や消費カロリーを記録することは、健康維持やダイエットの目標設定にも役立ちます。
少し手間はかかりますが、計算して記録しておくとよいでしょう。
1日に歩く歩数、歩き方、意識を高く持ってウォーキングを楽しみましょう。

※このページに掲載されている記事、写真、図表などの無断転載を禁じます。なお、掲載している情報は記事執筆時点(2019年9月16日)のものです。

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