体重も食事も、これひとつで
2019.10.31
※ 本記事の内容は更新日時点での情報です
英語でプロテイン(Protein)と呼ばれるたんぱく質は、牛乳に多く含まれ、筋トレで筋肉を増やしたい人はぜひ注目したい栄養素です。
複数のアミノ酸が結合したたんぱく質は、筋肉や臓器、髪や爪、肌などあらゆる細胞を構成する重要な栄養素で、免疫力を維持する機能のほかホルモンや酵素などの働きにも関わっています。
筋トレをする人がよく飲んでいる栄養補助食品のプロテインには、実は牛乳に由来するたんぱく質が使われているのです。
今回の記事では、牛乳に含まれるたんぱく質の知識や、筋トレ中の食事への取り入れ方を解説します。
牛乳に含まれるたんぱく質を活用して、美しく筋力アップを目指しましょう。
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数多くの食材に含まれるたんぱく質の中でも、牛乳に含まれるたんぱく質が良質だといわれるのには理由があります。
体のたんぱく質は20種類のアミノ酸で構成しています。
なかでも牛乳のタンパク質はアミノ酸を19種類も含んでおり、食事から摂取する必要がある9種類の必須アミノ酸をすべて含んでいることから、良質なたんぱく質の1つと言えるでしょう。
また牛乳には筋肉を増やすために欠かすことのできないアミノ酸が豊富に含まれています。
では牛乳に含まれるたんぱく質について詳しくみていきましょう。
乳たんぱく質の中で約80%を占めているのがカゼインです。
チーズやヨーグルトは、レモンを加えて酸性にすると固まるカゼインの性質を利用した食べ物なんですよ。
カゼインは4種類あり、αs1(アルファ・エスワン)カゼイン、αs2(アルファ・エスツー)カゼイン、β(ベータ)‐カゼイン、K(カッパー)-カゼインが知られています。
これらのカゼインの特徴は、アミノ酸の一種であるセリンがリン酸化し、そこにカルシウムが結合したカルシウムキャリアーとしての役割です。
またカゼインは脂肪と同じように水に溶けない性質を持ち、胃酸で凝固し沈殿するため腹持ちがよく体内にゆっくり吸収されるといわれます。
これを利用して、血液中にたんぱく質由来のアミノ酸をゆっくり供給し、筋肉の発達や筋肉の修復を促すために開発されたのが市販のカゼインプロテインです。
ホエイは乳清とも呼ばれ、乳たんぱく質の約20%の割合で存在しています。
ホエイはカゼインや脂肪を牛乳から取り除いたあとの液体部分で、約1%のたんぱく質とカルシウムなどのミネラルや水溶性のビタミンを含んでいるのが特徴です。
この中には、母乳に含まれラクトフェリンも含まれていますよ。
ホエイは水に溶けるので吸収力にすぐれているほか、筋力をアップさせることがわかっており、筋肉の修復を目指した筋力トレーニング直後に飲むホエイプロテインが市販されています。
牛乳のほかにホエイプロテインもぜひチェックしてみてください。
分岐鎖アミノ酸(BCAA)は、運動中の筋肉消耗を抑えたり、筋肉量維持するために役立つ必須アミノ酸です。
BCAAはバリン、ロイシン、イソロイシンのことを指しています。
BCAAは筋肉の分解を抑制するほか、筋肉のエネルギー源となることで知られ、牛乳や鶏肉、牛肉、卵、まぐろの赤身、かつおなどがBCAAを多く含む食品です。
筋トレをはじめレジスタントトレーニングを行っている間は、エネルギー代謝が進むので筋肉のたんぱく質・アミノ酸分解が進みます。
エクササイズ中はたんぱく質合成は抑制されていますが、エクササイズ終了後にたんぱく質合成が増え、少なくても2日間は続くのです。
そこでエクササイズ後に、牛乳をはじめとするBCAAを含む食品を摂ると、筋肉づくりに役立つ可能性があります。
筋トレを始めると、効果的な筋肉づくりの方法が気になりますよね。
乳たんぱく質のカゼインやホエイを由来とした、カゼインプロテインやホエイプロテインといった栄養補助食品としてプロテインもひとつの選択肢です。
ただ筋トレを始めたばかりの人や、筋力が落ちないように筋トレを日常生活に取り入れたい人は、食事を通じてたんぱく質摂取量を増やすことから始めてみませんか?
牛乳は簡単にたんぱく質を補給できる食品です。
手軽にたんぱく質摂取量を増やせる牛乳を、これから紹介する筋肉づくりに効果的なタイミングで摂り、効果をまず体感してみましょう。
筋トレなどレジスタンス運動直後に、牛乳を摂取するのもおすすめです。
運動を終えた直後に必須アミノ酸のBCAA(分岐鎖アミノ酸)を含む、牛乳をはじめとする食品を摂ると、筋肉づくりに効果があることがわかっているからです。
たんぱく質を摂るタイミングは、筋トレなどレジスタンス運動直後だと忘れずに実践してみましょう。
運動後、たんぱく質を摂るまでに時間をおく必要はないということです。
またたんぱく質と一緒に糖質を摂るのもおすすめの組み合わせです。
糖質は代表的な食材として米、小麦、芋類に含まれています。
糖質は血糖値を上昇させインスリンを分泌させます。インスリンは血糖値を下げる働きだけでなく、アミノ酸を筋肉に運ぶことを促す作用もあるので、筋たんぱく質の合成に深く関わっています。
強度が高い運動をした直後、筋たんぱく合成のためにはたんぱく質と糖質を同時に摂取することがよいと言われているので、ハードなエクササイズをした直後に取りいれてみてはいかがでしょうか。
朝ごはんに牛乳を取り入れてみませんか?
朝はパン食派であれば、パンに牛乳を飲むことでたんぱく質を補えます。
睡眠中に体内でたんぱくの合成が行われるため,体内のアミノ酸の量が少なくなるため、朝起きて一番最初に食べる朝食では意識的にたんぱく質を摂る必要があります。
おなかが減るとたんぱく質の分解が進むことになるので、朝からしっかりたんぱく質を補給して、たんぱく質の分解が合成より進まないようバランスをとりましょう。
また牛乳のすぐれた点は必須アミノ酸のBCAA(分岐鎖アミノ酸)のひとつで、筋たんぱく質合成を誘導するとされるロイシンを豊富に含んでいることです。
乳たんぱく質に含まれるロイシンの含有量は、大豆たんぱく質よりも数値が高いので、朝から牛乳を試してみましょう。
寝る前に牛乳を飲む習慣を取り入れてみませんか?
乳たんぱく質のカゼインが含まれたドリンクを就寝前に摂ると、筋トレの効果が高まることがわかっています。
この方法だと体脂肪が増える心配をしなくてもよく、手軽に筋肉量の増加や筋肉強度のアップを見込めるとされています。
また筋トレでは、今ある筋を破壊して修復することで筋を強化し、もともとの筋以上の状態を築き上げていきます。
この筋の強化とは、筋トレなどレジスタントトレーニング後に起きる現象です。
睡眠に入ってから、成長ホルモンが分泌されて超回復が促進されます。
寝る前に牛乳などのたんぱく質を摂取することで、筋肉を回復させて増やしていきましょう。
筋トレに必須なたんぱく質を、牛乳そのものを飲んだり、カゼインプロテインやホエイプロテインを使って摂取する場合、一緒に含まれるカルシウムにも注目しましょう。
ここでは、カルシウムについてその働きや吸収の仕組みや、気をつけたい1日の摂取基準量を紹介します。
毎日摂取している栄養素は全体で考える必要があるので、ぜひ参考にしてみてください。
カルシウムは私たちの体の1~2%を占めて、ミネラルの中では最も体の中に多く含まれています。
カルシウムは、リン酸と結合しリン酸カルシウムの形で骨や歯のなかに存在する、骨や歯の大切な構成要素です。
イオン化した形で神経、血液や筋肉の中にも存在し、神経の興奮を静め、筋肉収縮や血液凝固作用を促しています。
また細胞の分裂や分化にもカルシウムは関わっているのです。
筋トレにはまさに必要不可欠な栄養素といえます。
カルシウムの吸収は小腸内で行われています。
ただしカルシウムの吸収率は大人の場合で通常25~30%程度と高くはありません。
カルシウムの吸収を阻害するものとして、ほうれん草に含まれるシュウ酸や豆、穀類に多いフィチン酸、リンが挙げられます。
一方牛乳は、乳プロテインのカゼインが小腸内でのカルシウム吸収を助けるため、カルシウムを効率的に摂取できる食品といわれています。
牛乳を直接飲むのが苦手な人は、チーズやヨーグルトなどの乳製品を摂ったり、牛乳を料理に使って工夫してみましょう。
カルシウムは過剰摂取に注意する必要があります。
鉄や亜鉛の吸収障害、便秘、高カルシウム血症などのリスクがあるほか、泌尿器系結石、 前立腺がんといった健康被害の報告は無視できません。
筋トレでたんぱく質の摂取に夢中になって、知らず知らずのうちにカルシウムを過剰摂取しないよう、1日の推奨量と上限をおさえておきましょう。
1日の推奨量は、18歳以上の女性で650mgとされています。
18歳以上の男性の場合、1日の推奨量は世代間でバラツキがありますが、650~800mgです。
カルシウムを過剰摂取しないように設けられた1日あたりの上限は、18歳以上の男女共に2500mgなので、覚えておきましょう。
ちなみに牛乳100gあたりのカルシウム含有量は110mgです。
普段の食事でカルシウムを上限量までとることはあまりないですが、市販のプロテインドリンクや牛乳を頻繁に飲むほか、カルシウム強化食品やサプリメントを併用する場合は、カルシウム摂取量をチェックするようおすすめします。
一般的な日本人の食生活のカルシウムの摂取量は、推奨量より不足しがちです。
カルシウムが不足すると、骨や歯がまず弱くなります。
カルシウム不足が長期にわたって続くと、骨粗しょう症に陥ってしまうほか、神経や筋肉の興奮が高まり過ぎて、けいれんが起こることもあるので、注意しましょう。
体重を増やしたくないがために脂質を避ける傾向にありますが、不足するとエネルギー不足で疲れやすくなったり体の抵抗力が低下します。
また脂溶性のビタミンA、D、E、Kは、脂質が不足すると体に吸収されないのでビタミン欠乏の原因につながります。
とはいえ、脂質を過剰摂取すると脂質異常症(高脂血症)や動脈硬化などの原因になるため摂りすぎないよう注意しましょう。
ここでは、牛乳に含まれている「乳脂肪」と呼ばれる脂質や吸収について説明します。
乳脂肪のほとんどは、グリセリンに脂肪酸が3個つながった「トリアシルグリセロール」と呼ばれるものです。
およそ牛乳100gあたり3.8gの脂質が含まれています。
乳脂肪は脂肪球という形で存在していて、コレステロール、リン脂質やビタミンA、D、E、Kなどの脂溶性ビタミンなどがその表面にくっついているのです。
そのため牛乳は高い消化吸収率を誇っています。
コレステロールは、動脈硬化の要因となる悪いイメージがありますが、体の中で重要な役割を持っています。
細胞膜の構成要素であるだけでなく、脳の神経線維は絶縁体が必要ですが、その重要な構成要素がコレステロールなのです。
またホルモンの原料となっているほか、脂肪の分解に必要な肝臓で作られる胆汁酸の成分なのです。
コレステロールは脂質の一部ですが、同時に脂肪分解酵素のリパーゼを活性化させる役割も持っていています。
このようにコレステロール不足は、脳出血や神経障害などにつながり命を脅かしかねないのです。
牛乳を200mL飲んで、摂取されるコレステロールの値は約0.02mgで少ないのです。
乳脂肪の消化と吸収は、脂肪分解酵素リパーゼの分解作用によって行われます。
乳脂肪のほとんどは「トリアシルグリセロール」と呼ばれ、この食物中のトリアシルグリセロールは膵リパーゼと胃底腺リパーゼにより消化、加水分解されます。
加水分解後、脂肪酸と 2─ モノアシルグリセロールとなり、ミセルを形成・可溶化され小腸に到達、トリアシルグリセロールに再合成されます。
最終的にキロミクロンの形態となり、体内に吸収され速やかにエネルギーとして利用されるのです。
今回は必須アミノ酸がそろって含まれることから、良質とされる牛乳のたんぱく質について解説をしました。
良質なたんぱく質を効果的に摂取するタイミングを紹介しているので、筋トレをしている人から、美しい肌や髪のツヤを手に入れたい人まで参考にしてみてください。
ぜひカルシウムや脂肪の摂り過ぎには注意を払いながら、たんぱく質をしっかり摂取してあこがれのヘルシーボディを手に入れましょう。
※このページに掲載されている記事、写真、図表などの無断転載を禁じます。なお、掲載している情報は記事執筆時点(2019年10月14日)のものです。また、画像はイメージです。
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