鍋ダイエットは効果あり?成功ポイントと栄養バランス抜群レシピ5選

※ 本記事の内容は更新日時点での情報です

「ダイエット中に鍋料理を食べることはどんな効果を期待できるの?」

「お肉を使う場合はカロリーが高くなってしまうのでは……」

お鍋に関してこのような疑問はありませんか?

お鍋は食べ方に気をつければダイエット中にもおすすめできる料理といえます。

地域や季節に応じてさまざまな食材を用いることができますし、味付けのバリエーションも豊富です。

一度にたくさんの野菜を食べられますね。

また、冷蔵庫に残っている食材をまとめて使用できる点も魅力ですよね。

この記事では、ダイエット中にお鍋を食べるメリットや注意点をお伝えして、おすすめレシピを5つご紹介します!

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1. ダイエット中に鍋料理を食べる4つのメリット

ダイエット中にお鍋を食べることで、どのような効果を期待できるのでしょうか。

ここでは4つのメリットをお伝えします。

(1) 腸内環境を整えて便秘解消

鍋料理の食材として適したきのこ類や野菜には、食物繊維が多く含まれるものがあります。

食物繊維とは、食物の中に含まれる人の消化酵素で消化できない物質のことです。

便通を整える働きがあるため、ダイエットの大敵である便秘を防ぐうえで欠かせないものです。

便秘は便の回数が少ない(便の回数は個人差があり1日3回から3日に1回までは正常とみてもいい)、また「いきんでも出にくい」「便が残っている感じがある」などの症状がある場合も便秘と考えられます。

食物繊維を多く含む食品を積極的に摂取すると、便量が増えて排便リズムの回復を期待できます。

また、食物繊維は、食後の血糖値の上昇抑制、血中のコレステロール値の低下やナトリウムを排出する効果があるので、これらが原因で引き起こされる肥満や、糖尿病・高血圧などの生活習慣病を予防・改善できる成分として期待されています。

鍋料理の食材である緑黄色野菜ときのこ類には、食物繊維が含まれています。

積極的に摂ることで腸内環境を整え、便秘にならないように心がけましょう。

(2) 野菜からバランスよく栄養素を摂取できる

野菜にはビタミンをはじめ、ミネラル、食物繊維など多くの栄養素が含まれています。

そして鍋料理に多く使われるきのこ類には、野菜よりも多くの食物繊維が含まれているといわれています。

ここでは野菜に含まれる主な成分の、ビタミンとミネラルの役割と、鍋料理によく使われる野菜ときのこ類の栄養素をみていきましょう。

#1: ビタミンとミネラルの役割

野菜に含まれるビタミンには、白米などに含まれる炭水化物をエネルギーに変える役割があるといわれています。

摂取した栄養素を体内で利用するためには、ビタミン類を不足なく取り込む必要があります。

ミネラルは身体機能の維持や調整に欠かせない栄養素であり、とくに野菜に含まれるカリウムには余計なナトリウム(塩分)を体外に排出するはたらきがあるため血圧を下げる効果も期待できます。

鍋料理を食べることでこれらの栄養素をどのくらい摂取できるのか、一般的な鍋の材料として使われる野菜ときのこ類の栄養素をみてみましょう。

#2: 鍋料理によく使われる野菜ときのこ類の主な栄養素

一般的に鍋料理に使われる野菜、キャベツ・水菜・春菊・大根・人参・ねぎ・白菜。

そしてきのこ類、えのき・しめじ・舞茸・椎茸の成分を比較してみましょう。

カルシウム・鉄・カリウムがミネラル成分となります。

カロテン・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンCがビタミン群です。

食物繊維には水溶性と不溶性がありますが、両方を合計した総量を掲載しました。

(100g中に含まれる成分)

カルシウム カリウム カロテン
単位 mg mg mg μg
1日目標値(目安) 500~600 12 2000 1800~2000
キャベツ 40 0.2 92 57
水菜 200 2.0 370 1700
春菊 120 1.2 270 5300
大根 25 0.2 210 0
人参 29 0.2 240 7200
白菜 43 0.3 160 130
ねぎ 28 0.3 150 69
えのき 1.0 270 0
しめじ 2 0.4 280 0
舞茸 0.2 110 0
椎茸 1 0.3 200 0

 

ビタミンB1 ビタミンB2 ビタミンC 食物繊維
単位 mg mg mg g
1日目標値(目安) 0.8

~1.1

0.1~0.2 100 18~25
キャベツ 0.02 0.01 17 1.5
水菜 0.04 0.08 19 2.8
春菊 0.05 0.08 5 2.6
大根 0.02 0.01 9 0.9
人参 0.06 0.05 4 2.0
白菜 0.01 0.01 10 1.0
ねぎ 0.04 0.03 10 2.5
えのき 0.19 0.09 0 4.5
しめじ 0.12 0.06 0 4.2
舞茸 0.04 0.03 4.3
椎茸 0.08 0.12 0 4.4

(食品成分データベースより引用)

データからは、カリウムが多くの食品で平均して高いことがわかります。

また、人参はカロテンの量が突出して多い特徴があります。

人参のカロテンの含有量は全食品でもトップクラスです。

春菊と水菜もカロテンを多く含みますが、どちらも緑黄色野菜です。

緑黄色野菜とは、100g中600μg以上のカロテンを含む野菜の総称です。

カロテンは俗に体の中の活性酸素を減らすなどといわれています。他にもほうれん草やカボチャなどに多く含まれます。

ビタミンCが多く含まれているのは水菜とキャベツです。

ただし、ビタミンCなどの水溶性の栄養素は鍋の汁に溶け出すので含有量が減ってしまう可能性があります。

きのこ類は、いずれも食物繊維を多く含みます。

なかでもえのきには4.5gの食物繊維が含まれているのです。

低カロリーでありながらカリウムと食物繊維の量が豊富なきのこは、野菜と一緒に食べることでバランスよく栄養素を摂取できる食材といえます。

(3) 満腹感を感じやすい

鍋には野菜を入れるケースが多くありますが、野菜やきのこ類は低カロリー、低脂肪でありながら食物繊維が多いので満腹感を得られやすいといえます。

食物繊維の多い食品は噛みごたえがあるため、食べたときの満足感も高く、食物繊維の多い食品を摂ることで肥満を防ぐことが期待できます。

さらに、野菜に限らずよく噛んで食べることは咀嚼法とも呼ばれ、肥満傾向の方はBMI減少や健康への不安緩和に効果を期待できます。

お鍋を食べる際にも、野菜を先に食べること、食事を通してよく噛んで食べることを意識しましょう。

(4) 煮込み料理なので不要な油を使わない

一般的にダイエット中は油分を控えたほうがいいといわれています。

油を摂りすぎるとどんなことがおこるのでしょうか。

調理に使う肉や魚・食用油など食品中の脂質や、体脂肪の大部分をしめる物質のことを中性脂肪または単に脂肪といいます。

中性脂肪は人間にとって大切なエネルギー源ですが、炭水化物や脂質が多い食生活を続けると肥満や生活習慣病のリスクが高まります。

鍋料理は油を使わずに作ることもできるので、調理の際に食用油を使用しないなど、脂質の摂りすぎにも注意しましょう。

2. ダイエット中に鍋を食べるポイントと注意点

鍋ダイエットで気をつけたいことは、食べすぎによるカロリーオーバー、脂質や糖質の摂りすぎです。

野菜やきのこは低カロリーですが、たくさん食べればカロリーの摂りすぎに繋がります。

また、肉類や魚介類を入れる場合はカロリーと脂質を摂りすぎないよう注意すべきです。

さらに、すき焼きを食べる際には割り下に糖質が含まれるので計算しておきましょう。

大人数で鍋を囲んでいるときなどは、適量を把握できずに食べ過ぎてしまうこともあり得ます。

1食の総カロリー摂取量に気をつけつつ、脂質や糖質の摂りすぎにも注意しましょう。

(1) 1人用の分量を先に決める

食べる分量をはじめに決められる料理と比較して、鍋から取り分けておかわりをする食べ方は1人前の分量がわかりにくく、ついつい食べ過ぎてしまうこともあるでしょう。

そのようなケースへの対策は、1人用のサイズの鍋を用意することです。

食材の準備をするのに1人分ではわかりにくいという場合には、2人分の量を作りましょう。

夕食に食べる場合は一度に半分の量を食べて、残りは翌日食べるなど工夫することで食べすぎにアプローチできるかもしれません。

また、ご家族数人で鍋をつつく場合も、事前に1人当たりの量を決めておくことで対策可能です。

(2) 肉類は食べる量と部位を工夫しよう

鍋にお肉を入れる場合は、量と共に使用する部位にも注意すべきです。

鍋に入れるお肉は、脂身の多いばら肉やロースではなく赤身の多いお肉を選んだり、鶏もも肉のかわりにむね肉を使った鶏団子を入れるなど工夫してみましょう。

下準備の段階で脂身を取り除いたり、皮を外したりすることも脂質摂取量の調整になるかもしれません。

(3) バランスよく栄養素を摂取!鍋におすすめのお肉と魚介類

野菜ときのこでビタミン・ミネラル・食物繊維は摂れますが、それだけでは十分な栄養は摂れません。

三大栄養素と言われている、たんぱく質・脂質・糖質もバランスよく摂取することが大切です。

鍋料理では野菜と一緒に肉や魚介類の動物性たんぱく質や、豆腐や豆類などの植物性たんぱく質をバランスよく摂るとよいでしょう。

ここでは、幅広い鍋料理に使われる鶏肉と魚介類について、カロリーとたんぱく質を比較したので、食材選びの参考にしてみてください。

#1: 鶏肉

鶏肉は、使用する部位に注意することで、脂身の多い豚ばらやしゃぶしゃぶ用のロース肉と比較して摂取カロリーを抑えることを期待できます。

また、たんぱく質の供給源としても有用です。

以下は鶏肉の部位についてカロリーの低い順から並べた表となります。

鍋に入れるお肉の参考としてみてください。

(100g中成分比較)

  • ささみ・生      114kcal たんぱく質 24.6g
  • むね肉(皮なし)・生 121kcal たんぱく質 24.4g
  • もも肉(皮なし)・生 138kcal たんぱく質 22g
  • 手羽(皮つき)・生  195kcal たんぱく質 23g
  • むね肉(皮つき)・生 244kcal たんぱく質 19.5g
  • もも肉(皮つき)・生 253kcal たんぱく質 17.3g

(食品成分データベースより引用)

ここで挙げた6つの部位のなかでは、ささみが最も低カロリーであり、たんぱく質の含有量も一番多いことがわかります。

続いて胸肉の皮なし、もも肉の皮なしと続きます。

上記の表からも、カロリーを抑えるために皮は外しておくとよいでしょう。

#2: 魚介

続いて、寄せ鍋や海鮮鍋などに用いられることの多い魚介類を比較してみます。

(100g中成分比較)

  • あさり   30kcal たんぱく質 6.0g
  • はまぐり  39kcal たんぱく質 6.1g
  • ずわいがに 63kcal たんぱく質 13.9g
  • ほたてがい 72kcal たんぱく質 13.5g
  • まだら   77kcal たんぱく質 17.6g
  • 大正えび  95kcal たんぱく質 21.7g
  • べにざけ  138kcal たんぱく質 22.5g

(食品成分データベースより引用)

1番カロリーが高いのはべにざけでした。

ただしべにざけにはたんぱく質も多く含まれます。

あさりやはまぐりなどの貝類はカロリーが低めなので、ダイエット中の海鮮鍋におすすめできる食材です。

3. 鍋ダイエットの栄養バランス抜群レシピ5選!

ダイエットを意識した栄養バランス抜群の鍋レシピをご紹介します。

おいしく食べて健康的な体作りに役立ててください。

(1) 鶏むね肉と大根の塩スープ鍋

シンプルですがうまみたっぷりのヘルシースープ鍋です。

#1: 材料(2人分)

所要時間・20分

鶏むね肉 1枚(300g)
大根 1/4本(200g)
しめじ 1/2袋
えのき 1/2袋
黒胡椒 適宜
A 片栗粉 小さじ1
A 塩・胡椒 少々
A 酒 大さじ1
B鶏ガラスープの素・酒 各大さじ1
B しょうゆ 小さじ1
B にんにく チューブ1~2cm
B 塩 少々

#2: 作り方

  1. 皮を取った鶏むね肉を縦に半分に切り、10cm幅のそぎ切りにする
  2. A(酒・片栗粉・塩・胡椒)を1と一緒にポリ袋に入れて、よく揉み込んで10分置く
  3. 大根は1cm幅のいちょう切りにし、しめじとえのきは石づきを取ってほぐしておく
  4. 鍋に800mlの水を入れ、大根を入れて火にかける
  5. 沸騰したら中火にし、大根が軟らかくなるまで煮る(約15分)
  6. 2とB(しょうゆ・鶏ガラスープの素・酒・にんにく・塩)を加えて数分煮る
  7. しめじとえのきを加え、全体に火が通ったら仕上げに黒胡椒を振って出来上がり

(2) あさりと切り干し大根の出汁ウマ鍋

食物繊維がたっぷりの切り干し大根ときのこ類に、高たんぱく低カロリーのあさりと豆腐が入った、出汁がおいしい鍋です。

#1: 材料(2人分)

所要時間・15分

あさり 100g
舞茸 1/2袋
しめじ 1/2袋
しいたけ 2個
えのき 1/2袋
豆腐 2/1丁
長ねぎ 4/1本
しょうゆ 小さじ1
切り干し大根 15g
切り干し大根の戻し汁と水 450ml
鶏ガラスープの素 小さじ2
青ねぎ(小口切り) 適宜

#2: 作り方

  1. 切り干し大根を洗い、水で戻す
  2. あさりは砂抜きをしておく
  3. きのこと長ねぎを食べやすい大きさにカットする
  4. 切り干し大根の戻し汁と水を合わせて450mLlになるように調整し、火にかける
  5. しょうゆと鶏ガラスープの素を入れて、煮立ったら弱火にし、切り干し大根を入れて5分ほど煮る
  6. きのこ、あさり、豆腐、長ねぎを加えて、あさりが開いたら青ねぎを散らして出来上がり

(3) えのき鶏団子と野菜たっぷりの美肌鍋

えのき入りのヘルシー鶏団子と、ビタミンたっぷりの野菜を煮込んだお肌が喜ぶ美肌鍋です。

#1: 材料(2人分)

所要時間・20分

長ねぎ 1/2本
きくらげ 30g
トマト 1/4個
小松菜 小さじ1.5
卵白 1個分
450cc
A 鶏がらスープの素 小さじ1.5
A オイスターソース 大さじ1
A 酒 小さじ1.5
A 酢 小さじ1.5
B 生姜のすりおろし 小さじ1/2
B 味噌 小さじ1.5
B 鶏挽き肉 120g
B えのき 1/2袋
B 片栗粉 小さじ1.5
C 片栗粉 小さじ1.5
C 水 大さじ1
白ごま 適宜

#2:  作り方

  1. トマトをくし切りにし、長ねぎと小松菜、きくらげは食べやすい大きさに切る
  2. えのきは細かく刻み、別のボウルに入れる
  3. 鍋に水とA(オイスターソース・鶏がらスープの素・酒・酢)を入れて火にかける
  4. 2のボウルにB(鶏挽き肉・味噌・生姜のすりおろし・片栗粉)を入れ、えのきとよく混ぜ合わせる
  5. 4を団子状にしながら鍋に落としていき、長ねぎを加えて煮る
  6. C(片栗粉・水)で水溶き片栗粉を作り、5に入れてとろみを付けたら小松菜・きくらげ・トマトを加えてひと煮立ちさせる
  7. よく混ぜた卵白を少しずつ加えて火が通ったらごまを振って出来上がり

(4) たらの水炊き白出汁仕立て

カップ1杯の水と野菜から出る水分で作る水炊きです。白身魚と鶏もも肉、白出汁でヘルシーに。

#1: 材料(2人分)

所要時間・20分

大根 1/4本
A 白身魚(たら) 2切れ
A 鶏もも肉 1枚
A 白菜 1/8株
A えのき 1/2株
A 長ねぎ 1/2本
A 舞茸 1/2パック
B水 200cc
B白出汁 50cc

#2:  作り方

  1. 大根はすりおろしておく
  2. 白身魚(たら)と鶏もも肉、野菜やきのこを食べやすい大きさに切っておく
  3. 鍋にA(たら・鶏もも肉・白菜・えのき・長ねぎ・舞茸)を入れてB(水・白出汁)を加え、1を入れて蓋をし、煮込む
  4. 10分ほど煮込んで材料に火が通っていたら味見をし、薄いようなら白出汁を追加して調整する

(5) 手羽元とキャベツのポトフ風鍋

骨付きの鶏肉から出る出汁でうみまをたっぷり吸った野菜がおいしいポトフ風鍋です。

#1: 材料(2人分)

所要時間・20分

キャベツ 1/4個
鶏手羽元 4本
ソーセージ 6本
にんじん 1/2本
玉ねぎ 1/2個
鶏ガラスープの素 小さじ1.5
にんにく 1片
オリーブオイル 大さじ1
450mLl
胡椒 少々
適宜
黒胡椒 少々

#2:  作り方

  1. キャベツはざく切りにし、にんじん・玉ねぎも大きめに切る
  2. 鶏手羽元はしっかりめに塩・胡椒をしておく
  3. 鍋にオリーブオイルと潰したにんにくを入れて火にかける
  4. にんにくの香りが立ってきたら鶏手羽元を入れて軽く炒め、表面の色が変わったら玉ねぎとにんじんを加えて一緒に炒める
  5. 4にキャベツ・ソーセージを入れて、水を注いで鶏ガラスープの素を入れ、蓋をする
  6. 時々蓋を取り、様子を見ながら材料が軟らかくなるまで煮込む
  7. お皿に盛り付け、お好みで黒胡椒をかけて出来上がり

4. まとめ

ダイエット中に鍋を食べるメリットは、幅広い野菜から栄養素を摂取できること、食物繊維を含む食材を食べることで腸内環境を整えることにアプローチできることです。

食べ過ぎや使用するお肉の部位に注意しながら、さまざまな食材を使った鍋料理をダイエットに生かしてみてくださいね。

※このページに掲載されている記事、写真、図表などの無断転載を禁じます。なお、掲載している情報は記事執筆時点(2019年10月21日)のものです。また、画像は全てイメージです。

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