パフォーマンスを上げる仮眠6つの心得

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働き盛りの30代、バリバリ働きたいけれど、お昼過ぎのパフォーマンス低下に悩んでいる人も多いのでは? そんなときに効果的なリカバリー術が「仮眠」! かしこく仮眠をとるためのベストな時間やタイミングなどを、睡眠の専門家・根来先生に聞いてきました。

①大人になったら仮眠は積極的かつ戦略的にすべし

「適度な仮眠は、健康のために、また仕事のパフォーマンスアップのためにも有効だと思います。最近の研究によって『眠る』ことの健康への重要性がだんだんと明らかになってきました。睡眠は私たちの体にとって『再生工場』の意味合いを持っています。

睡眠中、私たちはほとんど寝返りも打たず夢も見ない深い『ノンレム睡眠』と浅い『レム睡眠』を繰り返していますが、寝入りばなの約3時間の深いノンレム睡眠中に、成長ホルモンが大量に分泌され、細胞レベル、遺伝子レベルでの修復、再生が行われています。

これによって前日のさまざまなダメージを取り除き、病気のもとを体内からすみやかに排出しているのです。脳でも、睡眠中には記憶の整理が行われています。これまでの研究を総合すると、『夜0時までに寝て、合計7時間の睡眠をとる』と、このような睡眠の働きが発揮されることが分かっています。

このように大切な睡眠ですが、仕事の忙しさやライフスタイルは人それぞれで、睡眠にはどうしてもしわ寄せが行きがちなもの。誰もがしっかりと『質・量ともに理想的な睡眠』がとれるわけではありませんね。

また、男性は30歳代から、女性は40歳代から、自律神経のなかでもリラックスモードの『副交感神経』が優位になりにくくなり、夜になっても緊張モードの『交感神経』がいつまでも優位なままで、眠りの質が落ちてしまうことも分かってきました。なかなか本来の睡眠が得られにくい場合、『補う』という意味で、仮眠は有効な手段となります。」

②短時間の仮眠はパフォーマンスアップにつながると考えるべし

「短時間、仮眠をすることによって、脳、視神経を休息させることができ、自律神経バランスを整えることができます。心身ともにリフレッシュし、午後以降のパフォーマンスを高めることが期待できます。」

③ランチ後の昼寝に、罪悪感は不要

「ランチ後午後1~2時に眠くなるのは、実は体にプログラムされたこと。
人間は深部体温が下がると自然と眠くなりますが、起床後に上昇した深部体温が午後1時から2時の時間帯には下がり、休息にもっていこうとする体内リズムがあるのです。眠くなるのは自然の摂理。そんな自分に罪悪感を持つ必要はないのです。

自律神経も、日中は緊張とやる気モードである『交感神経優位』の波が高まりますが、午後1時から2時ごろは、リラックスモードの『副交感神経優位』の波がやってきます。

ただ、ぐっすりと眠らせるような睡眠物質が出るわけではないので、それほど強烈な眠気は起こりません。とはいえ、眠気が強くなったら我慢せずにいったん仕事の手を休めて、仮眠をとるのはかしこい方法といえるでしょう。」

④仮眠の鉄則は「午後3時までに15~30分以内」

「昼寝の有効性についての研究から分かっているのは『眠る時間』と『時間帯』です。
昼寝といっても、15分以内にすること。最大で、30分以内にします。それ以上眠ってしまうと、体内時計が乱れ、夜の睡眠に悪影響が出るおそれがあります。
また、午後3時までにすることも重要です。それより遅い時間に仮眠をすると、体内時計を乱す原因になってしまいます。」

⑤徹夜明けはその翌日の午前中が勝負

「締め切り前で日が昇る頃にようやく仕事から解放された……調子に乗ってはしご酒、気がつけば遠くでカラスが朝を知らせる…。

そんなときは、前日の睡眠のプラスアルファとして、12時までに90分から3時間まで、と決めて仮眠をとるといいでしょう。ただ、これはあくまでも前日の睡眠不足を補う、という意味合いです。常態化すると、体内時計が完全に乱れてしまう危険があるので注意しましょう。」

⑥仮眠にはカフェインを味方につけるべし

「仮眠からすっきりと目覚めたいなら眠る直前にコーヒーなどカフェインを含む飲み物を飲むのがおすすめです。カフェインは飲んだ後20~30分後に効いてくるのですっきり目覚めることができると思いますよ。適量のカフェインを摂ることで仮眠をとりすぎて体内時計を崩すリスクも減らすことができます。寝過ぎるおそれがあるときは、30分以内に起きられるようにアラームをかけておくといいでしょう。

また、できる環境があるなら横になると、リンパの巡りが改善し脚のむくみもとれるでしょう。眠る際にゆっくりした腹式呼吸をすると、副交感神経が高まり、仮眠による休息効果を高めることができます。」